うちの父 その１

パソコンを使って書類を作成していた。(自宅リビングで)

ここはうーん…これでいいかな。いや、もっと言い回しがあるはずだ。などと考えながらキーボードをタッチしていた。

目の前にいる父は、何かの情報番組を見ながらあーでもない。こーでもない。と何かぶつぶつ言っている。

それも私の方を見て。

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私は気が散るので『うるさい』と言ったら、ピタリと止まった。

うつの症状が出ているので、調子がよくない。

正直、テレビの音も人の声も聞きたくないくらいなのだ。

すると、ぶつぶつ言っている父の言葉が頭に入ってくる。

「なんでトラックを盗むのかな。どうしても秋葉原に行きたいけど、交通費がなくていけなかったのかな。うーん。」

父は、何か考え込んでいる。

気になってしまった。秋葉原に行きたいけど交通費がないからトラック盗んだって何？と思い、少しばかり頭を挙げ、目線をテレビに…。

すると、今日起きた事故？のニュースが放映されていた。

都内でトラックを盗んだ若者がどこかから→秋葉原まで暴走した。というものだ。(多少間違いがあるかもしれません)

いやいやいや父よ…そんなに考え込むことかな。と娘は思いました。

後々知りましたが、知的障がいの方だったみたいです。

負傷者がいなくて何よりです。